こんにちは。管理人のKENです。
カメラを始めていざ写真を撮ってみたら、ざらざらな写真が撮れてしまったという経験がある方は多いのではないでしょうか?
せっかくいいカメラを購入したのに画質が悪い写真ばかり取れてしまったら残念ですよね。
そのような写真が撮れてしまうのは購入したカメラのせいではなく、カメラ設定に問題があるのかもしれません。
本記事ではこれまで紹介してきた写真の明るさを決める「絞り」、「シャッタースピード」に続き、最後の要素「ISO感度」について紹介します。
絞りの紹介についてはこちらからどうぞ!
【カメラ知識】写真の柔らかさにつながる「絞り」の知識をあなたに! | PhotoLife (kenphotolife.com)
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【カメラ知識】写真に動きを出す!「シャッタースピード」の使い方をあなたに! | PhotoLife (kenphotolife.com)
1.ISO感度とは何か?
「ISO感度」、あまり聞かない言葉だと思いますが、もしかするとお仕事されている方で「ISO」という言葉は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
ISOとは「International Organization for Standardization」との略で日本語に訳すと「国際標準化機構」で国際的通用する規格のことです。
読み方は「イソ」、もしくは「アイエスオー」と呼んだりします。
この「ISO感度」は国際規格の則って作られているということなのですが、カメラではどのような機能を持ったものなのでしょうか?
これはカメラに搭載されているイメージセンサーの感光度合を数値で表し、数値を変更することで感光度合を高くしたり下げたりできる機能になります。
例えばISO感度の数値が800と1600で合ったら数値が大きい1600の方が感度が高く、数値が小さい800の方が低いということになります。
2.ISO感度を設定してみよう
それでは実際にISO感度を設定して見ましょう。
購入した直後は基本的にオートで設定されていますので、ここから変えていく必要があります。
こちらもメーカーによって操作方法が違うので詳しくは取扱説明書を読んでもらいたいのですが、ISO感度設定時に数値を変更する項目の中にオートがあったり、ほかのボタンを押しながらダイヤルを回すとオートになったりと様々です。
ISO感度の数値は機種によって様々ですが最小は50や64、最大では100000ぐらいまであります。
数値が高いと感度が上がり、低いと感度が下がるので設定の考え方としては、十分明るさが確保できる場合は設定値を低くし、夜間など暗い場合は設定値を高くします。
撮影環境によりますが、目安として晴れた屋外では100~800、屋内では1600以上であれば明るさの確保はできると思います。
3.ISO感度が画質に与える影響
ISO感度の役割を考えると暗いところではガンガン設定値を上げて明るくして撮ればいいのではと思われるかもしれません。
ところがISO感度を上げることは暗いところでも撮影できるというメリットだけではなく、大きなデメリットもあります。
それが本記事のタイトルにもある「画質」です。
ISO感度は数値を上げると暗くても撮りやすくなる反面、「ノイズ」という画像の荒れが出てきます。
こちらの写真を見て下さい。
ちょっとわかりづらいので木目の部分を拡大して見ます。
ISO感度6400の方が木目のディテール表現が荒く、ざらざらした表現になっているのがわかるでしょうか?
これがノイズです。
ISO感度をさらに上げていくとこのノイズがさらに目立ってきてしまいます。
つまりはISO感度を上げると暗いところで明るく撮れる一方で、画質の低下をもたらすことになってしまいます。
4.夜間の撮影には特に注意!
高感度設定による画質の低下ですが、特に目立つ撮影環境があります。
それが暗い夜間です。
こちらの写真を見て下さい。
この時点でもわかると思いますが、空のあたりをさらに拡大します。
しっかりとノイズが載っていることがわかりますね。
こうなると絵のディテールが失われてしまい、とても画質がきれいとは言えません。
このような写真にしないためにはISO感度を可能な限り下げて、絞りとシャッタースピードを明るくなるように調整する必要があります。
そうなるとシャッタースピードは手振れの影響を受ける範囲まで遅くすることになるので必然的に三脚でカメラを固定した長時間露光することになります。
しかし、実際には三脚の使用を禁止している場所もあるのでそのような場合はISO感度を上げて対応することになります。
ではどこまで上げていいのかというと人によって意見が分かれるところで、一般的に1600以上はダメという話を聞いたことはありますが、これはフィルムカメラ時代のASA感度が1600を超えると画質が悪くなるところからきているようです。
確かにひと昔前のデジタルカメラだとISO感度のノイズがかなり目立つこともありましたが、最近のは高感度に設定してもある程度、ノイズを軽減してくれるため、拡大しなければあまり気にならないと思います。
私も最初はISO感度は高くても1600で撮影していましたが、最近では6400ぐらいまではあげてもいいかなと思っています。
ただし、撮った写真を売ったりすることを考えている場合は1600でも商品としての価値がないとみなされる場合もありますので、注意してください。
5.ISO感度は低ければ低いほどいいのか?
基本的にISO感度は上げ過ぎない方がいいとお話ししましたが、逆に下げ過ぎはどうなのでしょうか?
画質の観点から見ればISO感度は低い方が目立つノイズは少なくなるため、低い方がいいでしょう。
ISO感度の設定で一番問題になる環境は暗くて三脚などでカメラを固定できない場合です。
絞りを限界まで開き、シャッタースピードも手振れしない程度まで下げてここまでやっても明るさを確保できない場合はISO感度を上げるかしかありません。
ここでどのように考えるかは撮影者次第なのですが、写真としてその時の「絵」として残すことを優先してISO感度を上げて画質を犠牲にするか、もしくはいっそのこと撮らないでおくか、どちらかの選択になると思います。
私は写真はその時々の一瞬を残すものだと考えていて、決して二度と来ない一瞬だからISO感度を上げてでも写真に残すようにしています。
ISO感度は低いほどノイズが少なくなり、画質はきれいになるのは確かですが、ノイズを気にしすぎて低感度にこだわり撮影に失敗しないように気を付けた方が良いでしょう。
無理の設定で撮影を楽しんでデジタル一眼カメラならでは画質のきれいな写真を撮ってください。